2018年04月24日(火)

ドライブレコーダー

今回はドライブレコーダーのおはなし
 
 事故の時 あればよかった レコーダー
 
 車に装着している方も多いと思いますが、バイクにも装着されている方も増えてきています。
東名高速道路での煽り運転や走行妨害で一家4人が死傷した事件や、日本刀(模造刀)を持って襲ってきた事件や、一昔前では見聞きしなかった交通トラブルの報道が増えてきています。
 事故だけではなく、このような事件に巻き込まれた時などにも活用できるドライブレコーダーは、万が一の時に役立つ機器として、最近は装着率も増え浸透してきています。
 
 
ドライブレコーダーを設置していることで安心しないでください!
 
取り付けているドライブレコーダー
 ちゃんと録画されていますか?
 録画されたデータを見たことがありますか?
 ちゃんと再生されましたか?
 「SDカードエラー」とか表示されていませんか?
 
 
 
 ドレイブレコーダーの多くは本体にSDカードなどのフラッシュメモリーカードを挿して、そのメディアに記録し続けます。
 メモリーカードの容量やカメラの画質などによって、記録データ量は変わってきますが、大抵は数日分のデータが記録されるようになっています。
 
 ドライブレコーダーが記録を続けメモリーカードの空き容量が少なってくると、ドライブレコーダーは記録の一番古いデータを削除し、新たに記録できる容量を確保します。
 このようにして永遠に上書きし続けて行く仕組みになっています。
 (ドライブレコーダー機器によってはその設定を変更できたりするもや、記載した削除タイミングでないものもあります。お使いのドライブレコーダーの仕様をご確認ください。)
 
 書き込んでは消し、消しては書き込むということをし続けているドライブレコーダー。
 
 表現があまり正確ではありませんが、メモリーカードの記録部分を例えるならたくさんのマス目となっています。記録されるデータはそのマス目に、先頭部分から順番にしまわれていきます。途中、既にマス目にデータが入っていると、少し先の空いている部分に続きしまいます。削除と記録を繰り返して行くと、そのマス目に削除しきれないファイルのデータのカスのようなものが溜まったり、保存する場所に隙間ができてしまったりしてしまいます。(一昔前のWindowsをお使いの方、「デフラグ」という単語に聞き覚えはありますか?)
 それが多くなってくるとファイルが正常に書き込みができなくなったり、書き込んだファイルが正常に読み込むことができなくなってしまい、せっかくのドライブレコーダがその役割を果たせなくなってしまいます。
 
 事故を起こした時に録画されていない!!
 記録されているファイルはあるけれど、ちゃんと読み込めない!!再生できない!!
 
 そんな切ないことにならないように、設置しているドライブレコーダーがちゃんと動いているかどうか確認してください。
 
 そして、その時に行っておくとさらに良いのが、メモリーカードのフォーマットです。
 パソコンにつないでフォーマット(初期化)するのではなく、お使いのドライブレコーダー本体や付属しているソフトでしっかりフォーマット(初期化)してください。
 
 初期化するのはもったいない。。。ってことはありません。
 
 いま、何も起きていない過去の記録を残すより、将来なにか起きてしまった時にしっかりと録画されていることの方が重要です。
 
 そして、さらに、SDカードなどのフラッシュメモリーカードには寿命があります。これも重要。
 書き込みの上限回数もありますが、デジカメなどでいっぱいになったから取っておいて次のカードを買って使っている場合、数年後に読み込みができなくなってしまう場合があります。
 フラッシュメモリーカードは永遠ではありません。保存したいデータは別の方法で必ず保存しておくことをお勧めします。
 
 

2018/04/24 16:31 | 日々つれづれ♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

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2018年04月17日(火)

続・ZX-10R リコール修理 PART2

続・ZX-10R リコール修理 PART2
 
 
 
2018年2月28日にブライトから国内に向けて発表されたリコール。
初リコール修理の内容を、初回(→ブログ記事)、前回(→ブログ記事)と2回紹介しました。
 
 
 
今回もまたその3回目としてZX-10R ミッションリコール修理を少しご紹介。
 
 
 
 
ZX-10R Winter Test
本日の車両はZX-10R Winter Test Edition
こちらの車両はマフラーを交換、リンクパイプを装着していて控えめなスポーツ走行仕様になっています。
 

  
早速、リコール修理の作業にとりかかります。
 
ZX-10Rのミッションリコール修理の対応はいよいよ終盤。
アンダーカウルを外し、クラッチカバーやスプロケットカバーを取り外していきます。

 
 
ZX-10R エンジンスプロケット
露呈したスプロケット
 黒いドロドロとしたものが目立ちます。これは、チェーンオイルとホコリやゴミがまざった汚れ。
 チェーンオイルをマメに使用しているとどうしてもこの部分に汚れがたまってしまいます。
 ホコリや汚れを含んだオイルがシール部分などの樹脂部分にからんでしまうと劣化に繋がってしまいます。
 たまにドライブスプロケットカバーを開けて汚れをとりのぞいて、行き届いたメンテナンスをオススメします。
 そして、チェーンに少しのサビもみられます。しばらくチェーンメンテナンスがしっかりされていないのかもしれません。
 車両のどの部分もメンテナンスは必要ですが、走る・止まる・曲がるの部分についてはとても重要なのでしっかりとメンテナンスしなければなりません。
 
 
 
ZX-10R クラッチ
クラッチカバーを外しクラッチを露呈します
クラッチを外しこの先にあるミッションを取り出します。
この車両のリンクパイプもしっかりとチタンに焼き色がはいっていて綺麗です。
 
 
 
ZX-10R ミッション
取り出したカセットミッションのユニット
 
 
 
 粛々と作業をすすめていきます。
 ミッションのリコール部品を交換、ミッションを格納、クラッチ、クラッチカバー、カウルを取り付けて作業完了です。
 文字で書くとシンプルですが、台数をやってきていても、強大なエンジンの力を伝える重要な部分です。
 しっかり丁寧に作業をするので時間はかかってしまいます。
 
 
 
リコール修理が終わっていない方、対象の車両か確認したい方。
お問い合わせください。
 

2018/04/17 13:43 | 車検・修理! | コメント(0) | トラックバック(0)

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2018年04月16日(月)

ZX-9R E型 整備

ZX-9R E型(2002年) 納車整備
 
前回ZX-9R F型の整備作業をご紹介しました。今回はZX-9R E型の整備作業をご紹介します。
見た目でどちらがE型かF型かわかりますか?左がE型。右がF型です。<ZX-9R F型 整備>
 
 
 1994年から発売されたZX-9R。
 2002年に発売されたE型は初代から数えて3世代目になります。
 2000年に発売されたC型からの大きな変更点はフロントカウルなど外装の変更や、フレーム、スイングアームなどの骨組みの改良が施されています。
 他メーカもモデルチェンジをしていてその流行とも言えるデュアルヘッドライトになったのがこのモデルからになります。
 Kawasakiではこの頃にZX-12Rの発売も開始されていてこちらもデュアルヘッドライトで似ている顔つきになっています。


 
 

ZX-9R E型の整備です。


ラジエターキャップを確認します。
長期間締め付けられていることと、高圧・高熱な環境にさらされているゴムにはやはり型がついてしまっていました。
新品と並べてみると、跡がついているのがよくわかります。

 
冷却液もドレンから抜いて交換します。
 
 
 
エンジン周りの作業に取り掛かります

タンクを外しエアクリーナーのケースを開けるとエアクリーナーフィルターが見えます。
 
 
とりだしてみると少し汚れがありました。
新品と並べると汚れ具合がはっきりとわかります。新品に交換します。
 
 
 
こちらの車両は整備作業前にカーボンクリーニングを施工しています。
エンジンインテイクバルブをのぞいてみると綺麗。
F型のカーボンクリーニング施工前の写真と見比べると一目瞭然。
左がカーボンクリーニング施工後のE型のバルブ。右がカーボンクリーニング施工前のF型のバルブ。
こんなガビガビしたものが付着しているとエンジンの性能を発揮できないどころか、燃費にも影響してしまいます。 


 
カウルを全体的に外しエンジン・ヘッド周りの整備をすすめていきます

 
 
エアクリーナーボックスを取り外しすと、ヘッドカバーが見えます。
 
 
プラグコード、プラグなどを取り外しエンジンのヘッド周りの整備をおこないます。
 

なかなか掃除ができない部分でもあり、むやみに洗車でザブザブ洗うわけにもいかないデリケートな部分なので、汚れがどうしてもたまってしまいます。
左側の写真はエンジン側面側がとても汚れています。
カウルの隙間から吹き込む汚れが、どうしても堆積していってしまいます。
 
 
ヘッドカバーを外し内部の点検と整備を行います。

プラグホールのガスケットが密着している部分は跡が残ってしまっているので、より密着させるために綺麗にクリーニングします。
 
 
ヘッドカバーのガスケットには劣化でひび割れがありました。オイル漏れの原因となるので新品と交換します。

 
 
内部の点検と整備、清掃。ヘッドカバー周りも清掃し、新品のガスケットと交換して組み上げます。

 
 
外したプラグも確認します。

 
 
 
インテークマニホールドのマウント部分を綺麗に磨き上げに耐熱シール剤を塗布します。
左が清掃前の状態。右が清掃して耐熱シール剤を塗布した状態。
 
 
 
 
フロント周りの整備を行います 

 
 
ステムの点検と整備は必須

 
ステムを分解していくと、ステムベアリングのグリスに隙間が。。。
これでは湿気や雨水などの浸入でベアリングが錆びてしまいます。

外してみるとダスト汚れにそれと混ざって固形化したグリスで汚れています。
 
 
ベアリングは新品に交換。受けも綺麗に清掃してみると状態はとても良さそうです。

 
 
フレーム側ベアリング受けにたっぷりとグリスを充填
 
 
ステムも綺麗に清掃してこちらにもたっぷりとグリスを充填
湿気や水分が浸入する隙間なく充填することで、ハンドリングの要であるステムを良い状態に保てるようにします。
また、段差に勢い良く乗り上げたり、ウィリーで乱暴に接地したりするとこの部分に衝撃によってベアリングの打痕が残ってしまい、傷が入ってしまいます。
湿気や水分の混入でサビが出てしまうと同じように動きが悪くなってしまいます。
傷やサビはいったん入ってしまうと自然に消えるものではありません。引っかかるような違和感が残ってしまいますので、注意してください。
 
 
フロントわまり。お次はフォークの整備を行います。
樹脂は劣化するもの。これもダストシールにクラックが見つかり新品と交換します。
 
 
フロントフォークを分解して整備を行います。 
左の写真はフロントフォークのオイルロックピースです。
表面にはフォークオイルに何か混ざったような、なんとも言えない色の液体がまとわりついています。
スラッジがだいぶ出ているようです。他すべてのフォークパーツと一緒に洗浄します。
 
 
洗浄後、ガスケットなど劣化パーツ全てを交換し組み上げていきます。
 
 
 
フロントホイルのハブベアリングを交換します。
こちらハブベアリングのグリスにダストが混ざった汚れがこびりついています。
ベアリングは新品に効果。ホイルは清掃しグリスを充填して仕上げます。
 
 
そして、エアバルブも交換。綺麗になったフロントホイルが仕上がりました。

 
 
 
クラッチレバーです。
 
 
レバーを外してみるとブッシュに汚れが。

常に稼働する部分なので磨耗や混入した汚れなどとグリスが混ざり合っています。
このままでは動きがスムーズではなく放置するとブッシュが磨耗して削れてしまったりします。
 
 
クリーニングしてグリスを充填します。
動きがとてもスムーズになります。
 
 
 
フロントブレーキキャリパーのオーバーホールです。
 
 
バラしてみると汚れや錆があります。

こちらも常に稼働する部分です。
「ブレーキをかけてポッドは押し出されたけど戻らない。」とか。
こすれあう金属やホコリや油分などと水分がまざり固着してしまうと動きが悪くなってしまいます。
「動く。止まる。曲がる。」の「止まる」という安全面での最重要パーツです。
定期的なメンテナンスをおこなってつねにスムーズに稼働するようにしたい部分です。
 
 
クリーニングし、ダスト&オイルシールの交換をして組み上げます

 
 
 
キャブレターも分解清掃・整備をします。



 
 
F型のキャブレターとE型のキャブレターは形状が違うんですね。

左の写真がE型。右の写真がF型になります。 
 
 


 
燃料系統の整備です


 
「樹脂は劣化するもの割れるもの」ホースは劣化してひび割れていました。
クランプの止まっていた部分も、締め付け時に巻き込んでしまったのでしょうか、外側も傷がついてささくれています。
これでは燃料漏れをして車両火災を起こす可能性がありとても危険です。
新品と交換します。
 
 
今回は燃料ポンプも新品に交換しました。

並べてみると当たり前ですが輝きが違います。
 
 
ホースも交換し燃料系統はこれで安心です。


 
 
燃料コックの整備もしました。前回のF型同様ここの樹脂部品も交換しました。
 
 
 
 
リア部分の整備です
 

リアホイルのハブベアリングもフロント同様に汚れと劣化があるので交換。
ハブ部はスコッチブライトで清掃します。

 
 
スプロケット側も同じく交換。清掃して新品のベアリングをグリスと一緒に装着します。

 
 
リアブレーキキャリパーもオーバーホールしました。


稼働するパーツは常にスムーズに動いているか、動くようにしているかで安全と快適な走行ができます。
異音や振動、違和感などは早めに見つけてメンテナンスするようにしましょう。
パーツの傷は放置していても自然治癒することはありません。かえって悪化してしまいます。

 

2018/04/16 11:00 | 整備日誌♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

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2018年04月04日(水)

続・ZX-10R リコール修理

続・ZX-10R リコール修理
 
2018年2月28日にブライトから国内に向けて発表されたリコール。
前回リコール修理の内容を紹介しました。→ZX-10R リコール修理
 
 
 
続々とリコール修理を行っていますので、今回も少しご紹介。
 


本日の車両はZX-10R Winter Testエディション?!
KRTエディション?!

 カウルだけでなくフロントフェンダーやレバーガードなど装着されスポーツ走行仕様になっています。
 
 
 
 
早速、リコール修理の作業にとりかかります。
 
 
 
 
 アンダーカウルを外し、クラッチカバーを外す段取りをします。
 チタンのエキパイの焼けが綺麗ですね。
 サーキットでのスポーツ走行仕様でリンクパイプも装着されています。
 
 
 
 クラッチカバーとクラッチを外しカセットミッションを取り出します。
 
 
 
 取り出したカセットミッションのユニット。
 チタンのエキパイの焼けが綺麗ですね。
 サーキットでのスポーツ走行仕様でリンクパイプも装着されています。
 
 
 
 交換前のミッションです。
 見た目で強度不足なんてわかりません。
 とても綺麗な状態です。
 
 
 
 リコール対象パーツを交換パーツと入れ替えます。
 
 
 
 パーツを交換し組み上げたカセットミッション。
 
 
 
 ミッションを格納し、クラッチ、クラッチカバー、カウルを取り付けて作業完了です。
 
 
 
リコール修理が終わっていない方、対象の車両か確認したい方。
お問い合わせください。
 

2018/04/04 00:00 | 車検・修理! | コメント(0) | トラックバック(0)

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