[先頭]  <<    2   3   [4]   5   6   >>   [最後]
2018年07月24日(火)

ZZR1400納車整備

ZZR1400納車整備
 
 
 ZZR1400 2006年にKawasakiを代表するメガスポーツバイクとして、バックボーンモノコックフレームに、排気量1352ccで200馬力に届くほどの出力を持つエンジンを搭載し、誕生しました。
 パワーと長距離高速走行の安定性・信頼性もあり、以来、その人気は衰えることなく国内ではZX-14Rとして後継車の販売が続いています。
 
 
 今回はこの車両の納車整備の一場面をピックアップ。
 定期的なメンテナンスで交換するオイルと同じく、一定の期間で点検・交換しておきたいのがプラグです。
 当然ですがガソリンを燃焼させるために火花を飛ばす部品。これがなければエンジンは動きません。
 単純に火花が飛べば良いだけではなく、しっかりと飛ばなくてはガソリンが燃焼しきれずエンジンのパワーを十分に発揮できないばかりか、燃えきらずに残ったカーボンなどが付着してよりエンジンの状態が悪くなっていってしまったりします。
 
 
 車体の前後方向に対して直角方向に配置されているプラグ。
 タンクカバー・フレームの下にあります。
 ZZR1400は比較的フレームとエンジンヘッダ部分の間に手首までどうにか入る隙間があるので、手を突っ込んで交換作業を行います。
 この隙間がほとんどなくみっちり詰まっているのが。。。
 
 
 とりはずしたプラグです。遠目に見ても先がススけているのがわかります。
 燃焼させているので多少のカーボンがつくのは仕方ありませんが、そのカーボンが付着していくことでエンジン内でのガソリンの燃焼状況が変化していきます。
カーボンが付着することで火花が飛びにくくなり燃焼しにくくなって行ってしまいます。
 
 
 取り外したプラグと新品のプラグです。当然ですがはっきり違いがわかります。
じわじわとカーボンが付着していくので実感がないままに進行していきます。
なんかエンジンが眠たいな、、、こんなだったのかな、、、と気づくかどうかわかりません。

 プラグは走行10,000キロを目安に交換がオススメです。

あわせてカーボンクリーニングもおこなうとより効果的です。
「なんかエンジンの感覚が違うな。。。」などありましたらご相談ください。
 
 



つづいてフロント周りのメンテナンスです。
 フロント周りのメンテナンス、そう、ステムとフォークです。
 
 
 
ステムベアリングのメンテナンスです。
 
 
古いグリスを取り除き綺麗に清掃して、
あふれんばかりにグリスを充填します。
湿気やダストの侵入を防いでスムーズな動きを保てるようにします。
 
 
続いてフロントフォークのオーバーホールです。
 
 
いつものようにバラして状況をくまなく確認。
シールやメタル類を交換して組み上げ、完成です。

2018/07/24 19:00 | 整備日誌♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:

2018年07月17日(火)

Z1000 D型 整備

Z1000 D型 整備
 
 
 1972年に発売された、900Super4(Z1)/Z900。
そして、1976年のZ1000と「Z」の歴史はとても長く。。。
 そして、2003年にZR1000Aとして「Z」を冠し発売されたZ1000。
このD型はその3代目として2010年に発売されたモデルです。
 
 
 今回はこのZ1000 D型の整備作業の写真で、安全走行必須事項「走る」「止まる」「曲がる」に欠かせない「曲がる」についてのメンテナンスです。
 
 
いきなりバラされてますが、今回のメインはハンドル部分。ステムのメンテナンスです。
 
 
バイクは外装があっても、基本的に濡れてしまう部分が多くあります。
走行に重要な部分も露呈しているか、雨水など水分が浸入しやすいつくりになっています。
溜まらずに抜けてしまえば良いのですが、凹凸がある部分には表面張力によってどうしても水滴がたまってしまいます。
雨水に含まれたり舞い上がった埃や砂を、粘度のあるグリスが巻き込んでしまい劣化。
その水分の浸入によってサビが出てきてしまうことがあります。
写真からもグリスの色が変わっていることと全体量が少なくなっているのがわかります。
 
 
水分の浸入が進み劣化がどんどん進んでいくと。。。
 
 
こんな状態に。。。
グリスとダストが混ざって固まった汚れがこびりつき、錆も出てしまっています。
これはもう交換しかありません。
 
 
新品との比較。比べるまでもありませんが、、、
 
 
徹底的にグリスを充填して混入する隙間をなくします。
 
 
こちらの車両はフロントサスのオーバーホールもおこないました。
 
 
保管状況と日頃のメンテナンスによって良し悪しがかなり変わってきます。
この車両だからではなく、どんな車両にも共通していることですので、愛車の状況を確認して見てください。

2018/07/17 18:00 | 整備日誌♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:

2018年07月10日(火)

1400GTR フロントカスタムメンテナンス

1400GTR フロント周メンテナンス
 
1400GTR - Kawasakiが2008年に海外向けに長距離ツアラーでありながらスポーツパフォーマンスも兼ね備えるメガスポーツバイクとして発売されました。
1000GTRの後継車種として長距離を快適に走ることもでき、またZZR1400ベースの高剛性アルミモノコックフレームとハイパワーエンジンを搭載した大人な車両です。
長距離を高速で快適に走るためにはそれなりのパワーだけでなく重量もある意味必要で、見た目からもわかるようにそのボリューム感、重量感があります。
その期待?を裏切ることなく重量は300kgありますが、その重量ゆえ高速走行での安定感は抜群と思います。
 
 
さて今回は、1400GETのフロント周りのカスタムメンテナンスで、フロントフォークのオーバーホールとディスクの交換を行いました。
 
 
フロントフォークオーバーホールのためスタンドとジャッキで持ち上げます。大きいですね。重そうですね。
 
 
取り外したフロントフォーク。ダストシールを取り外しオーバーホールを始めます。
 
 
フロントフォークオバーホールで今回取り揃えたパーツです。ZX-12R B2 フロントフォーク整備 同様、シール類やメタル類を交換します。
10年弱経過していてメタル類の純正パーツは補給部品としての設定がなく入手不可ですが、サスペンション屋さんの好意によって出してもらっています。
 
 
サスペンションは車両重量を支え路面の凹凸を吸収する役割をになっていて、中には強力なスプリングが入っています。
人力ではとてもかなわないのでスプリングコンプレッサーをつかって押し下げます。
今回は、アクティブのハイパープロスプリングキットに交換しました。
 
 
 
 
続いてフロントブレーキディスクの交換。サンスターの プレミアムレーシング です。
とても精密かつ高価なパーツなので梱包も重厚なものでした。
 
 
 
そーっと取り出して。。。ビシッと装着。
とても引き締まります。見た目だけでなく性能も抜群です。
 
 
 
 
フロント周り・カウルをを組み上げ完成です。
 
 

2018/07/10 19:09 | カスタム♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:

2018年07月06日(金)

初代デモ車 レストア PART2

初代デモ車 レストア PART2
 
初代デモ車ZRX-1200RレストアのPART2です。
PART1ではエンジンやリア周りのカスタム整備をご紹介しました。
今回のPART2ではフロント周り整備のご紹介。
 
フロント周りのオーバーホールにはいります。
基本的には各部のクリーニングとグリスアップ。
樹脂系パーツなどは交換を行います。
 
 
 
 
ミツマタを分解・清掃。ステムベアリングもチェックしグリースアップします。
ステムシャフトはクロモリに交換。剛性アップにを図ります。
 
 
フロントフォークのオーバーホール。
全バラで腐食や摩耗の確認とクリーニングをします。
そしてフォークシールやガイドブッシュ、ストッパーリングなどのパーツを交換します。
走行時に動く部分はどれだけスムーズに動くかが重要です。
少しの汚れも抵抗になります。細かな事ですがそのまま使用すると摩耗や変形の原因にもなってしまいます。
 
 
そして完成したフォークを組み付けていきます。
 
 
完成!
 
チェーンもドライブスプロケットも交換しました。
 
 
初代デモ車、復活です!!
 
 
 
 
 
跨った感じはこんな感じですね。

2018/07/06 06:00 | カスタム♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:

2018年06月26日(火)

ZX-12R B2 フロントフォーク整備

ZX-12R B2 メンテナンス整備 フロントフォーク編
 
 
 2000年に販売が開始されたZX-12R。発売当初はノーマルで300km/hを超えることができる世界最速の車両としてメガスポーツタイプのトップに君臨。販売店にライディングスキルの確認を要求したとも言われるパワーマシンです。
 
 
今回はそのZX-12Rのフロントフォーク周りのメンテナンス整備です。
 
 
 このB2は発売が2003年から。15年経過していて個体差はありますがそれぞれにいろいろなところのメンテナンス整備が必要になってくる年頃です。
フロントフォークのメンテナンスなので、スタンドを立て早速作業にとりかかります。
インナーチューブのサビの修理
 
 
取り外したフロントフォーク。
一見綺麗に見えますが、よく見るとかなりダメージが見られます。
 
 
 
フォークをばらし、各所を確認していきます。
 
 
インナーチューブとボトムケースのクランプジョイント部分の拡大写真です。
汚れを落とし綺麗になっていれば鏡面に輝いていなければなりませんが、表面が波模様になっています。
これは、飛び石などで傷ついたメッキから侵入した水分によって内部で金属の腐食が進み凸凹となって出て来ている状態です。
表面からの補修をすることは不可能なうえに、腐食は進む一方ですので交換が必要になります。
 
 
今回使用する交換パーツと工具の一部。サスペンションのオーバーホールにはこのほかにも専用の治具が必要になります。
フォークシール、スライドメタル・ブッシュ・スペーサー類、フォークオイル。
 
 
少し引いた写真で見ると、メッキの鏡面加工の反射に歪みがみられます。
走行の際にストロークするフロントサスペンション。スライドメタルによって支えられている部分に荷重がかかり磨耗していってしまいます。
スムーズな動きが求められる部分に歪みがあってはなりません。
 
 
このZX-12R B2型は車両の生産終了してから年数が経過し純正パーツを入手することができません。
フロントフォーク・インナーチューブ・パーツは本来非分解部品ですが今回はインナーチューブをチタンメッキしたインナーチューブと交換します。
 
 
交換装着完了。
写真ではすぐですが作業には細心の注意と配慮をして行なっています。
 
 
この車両は、どこかでフォークのメンテナンスを行っている形跡が見られました。
ダストシールを剥がす際に工具による痕跡でしょうか。アウターチューブのエッジ部分に傷が入ってしまっています。
このままダストシールを取り付けてしまうと、傷のささくれが影響を及ぼすかもしれませんので、滑らかにしておきます。
 
 
以前のメンテナンスの際に、フォークを脱着する際についた傷でしょうか。
クリアランスがほとどなく緊結する必要がある部分なので、脱着はスムーズにできないので、ねじりながら引き抜いた跡が残ってしまっています。
クリアランスを作りスムーズに脱着する一手間を惜しんでしまった様です。
 
 
組み上げてフロントフォークパーツの完成です。
稼働するとこをはスムーズに動くことが最低必須条件です。
 
 
車両に組み付けて完成です。
ゴールドの輝きがかっこいいですね。
 
 
 組み上げて完成ですが、その後のメンテナンスにもより良いコンディションで乗り続けていただくためにもお願いがあります。
 今回のフロントフォークの様なクリアランスの少なく精密な部品は特に、組み付けの際にスムーズに行うためにシリコンなどの潤滑剤を使用したりしている部分もあります。
 組み込み組み上げが終了してから余分な部分は極力拭き上げ清掃をおこなっていますが、取りきれないものは染み出て来たりなどします。
 インナーチューブに滲み出て来たシリコンなどに汚れが付着して、ストロークの際にダストシールやインナーチューブなどに傷をつけてしまってはせっかく交換した意味がなくなってしまいます。
 スムーズに動くように、汚れが付着しないようにメンテナンスをお忘れなく。拭きすぎて表面仕上げ加工に影響がない様にも気をつけてください。
 
 
 10年を超えまだまだ現役のZX-12Rに共通して言われているのが、燃料ホースとハーネスの交換。それぞれとても重要なパーツです。
 燃料ホースの劣化は燃料漏れによる車両火災の可能性があり一つ間違えば文字通りの火の玉になってしまいますので交換をお勧めします。

2018/06/26 22:58 | 整備日誌♪ | コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:

[先頭]  <<    2   3   [4]   5   6   >>   [最後]